「消防士の家庭って、収入安定しててうらやましいよね~」
…そんなふうに言われること、ありませんか?
実はこれ、ちょっと違うんです。
たしかに手当が多くて一見「給料高そう」に見えるけど、基本給は意外と少なめ。
しかも、出動の有無や夜間勤務の回数によって手当が変わるから、月の収入は数万円単位でブレることもあります。
そんな“変動ありき”の収入で、どうやって家計を管理していくのか?
この記事では、消防士の妻として私が実践している家計管理の工夫を、リアルに紹介します!
消防士の給料のリアル!「給料高そう」は誤解!
消防士の給料って、実は**“手当込み”でやっと見栄えするレベル**なんです。
たとえばうちの夫も…
・基本給は正直それほど高くない(年齢・階級によっても差あり)
・出動手当や夜間勤務手当で“その月の稼ぎ”が決まる
・多い月は+5万円以上、少ない月は手当ゼロ…なんてことも
この変動っぷりが地味に家計をむずかしくしてきます。
我が家の工夫は「年間予算で考えること」
月ごとの収入に左右されないよう、ボーナス・年収ベースでざっくり予算を立てる
月収が多いときでも“使えるお金は固定化”
出動手当など“変動分”は「臨時費・予備費」にプール
「見た目より収入あるでしょ?」と言われたときのために、“見えない努力”をちゃんと仕組みにしておくことが大事だと感じています。
当直&変則勤務が家計を乱す!生活費の工夫
不規則な勤務が多い消防士の家庭では、食費や生活費も乱れがちです。
たとえば…
夫が当直だと、外食や買い物のタイミングがバラバラに
明けの日は夫が「ガッツリ食べたい」気分で、つい予算オーバー
ワンオペ育児中は、自分の食事や家事を手抜きして出費が増える
我が家の工夫は「勤務表に合わせたゆるルール」
毎月のシフトを見て、**“勤務日=外食OK日”**と決めておく(月の回数も決めています)
買い出しは週1でまとめ買い→冷凍活用&ストック管理で無駄防止
食費予算を「勤務日」「家族そろう日」でざっくり分けておく
“頑張りすぎずに予算内で回す”には、あらかじめのルール化と余白の確保がカギです。
消防士ならではの手当・制度を“見える化”
消防士の収入は、基本給に加えさまざまな手当が上乗せされて支給されます。
手当は基本的に給料にまとめて支払われるため、給料明細を見ないと「何の手当がいくらか」がわかりにくいのが実情です。
だからこそ、内訳をしっかり把握しておくことがとても大切です。
出動手当、夜間勤務手当、危険手当、扶養手当などがまとめて支給される
講習や災害派遣があった月は+αの臨時収入になる
月ごとに変動が大きいため、手当の金額と内容を記録しておかないと収支の全体像がつかみにくい
我が家の工夫は「手当やボーナスには“使い道”という意味づけを」
毎月の給料明細を確認し、「基本給」と「手当」に分けて管理
「手当」はすべて“臨時収入”として別管理
臨時分は旅行・帰省費・家電更新・子どもの教育費にプール
家計簿アプリ(マネーフォワードME)で収支を自動集計→Excelで見える化
「なんとなく手当で助かってる」じゃなく、“目的を持って活かす”ことで満足度アップ&将来の安心感にもつながります。
夫婦の家計会議は“人生会議”でもある
うちでは、毎月1回“お金の話し合い”をしています。
でもこれは単なる家計の見直しではなく、**「人生の話をする時間」**でもあるんです。
人生会議:具体的な話し合いの内容
✅️マネーフォワードMEで収支を見える化
✅️Excelにまとめて、月ごとの収支・変動・課題をチェック
✅️今月の支出、どうだった?無駄は?よかったことは?
✅️来月・来年・それ以降…何にお金を使っていきたい?
✅️子どもの成長、家族の楽しみ、将来の備え…なども共有
危険と隣り合わせの仕事だからこそ
夫は毎日“何が起こるかわからない現場”に出ていきます。
だからこそ、お金のことも人生のことも、夫婦でちゃんと共有しておきたい。
いまをどう生きるか
これから何を大切にしていきたいか
それを「家計」を通して話せる時間が、わが家にとっての安心材料になっています。
ボーナスの使い道は“夫婦で価値観を合わせるチャンス”
消防士のボーナスって、**「まとまった安心材料」**ではあるけれど、気を抜くと、一瞬で消えてしまう存在でもあります…。
とくに育児中やライフイベントが重なる時期は、ボーナス=「臨時収入」ではなく、**“未来をための軍資金”**としての扱いが大切だと感じています。
我が家のボーナスの使い方はこうしています:
- まずは“固定枠”で分ける(口座を分けて見える化)
貯金(年2回)
教育費・老後資金の積立
家族レジャー(年1〜2回の旅行)
夫婦それぞれの「自由枠」(数千円〜1万円ほど) - さらに「使いたいものリスト」を月初に話し合う
買い替え予定の家電・家具
子ども用品・習い事の検討
自分たちの将来投資(資格・講座など)
「お金の使い道=大切にしたいこと」
消防士という“いつ何が起こるか分からない仕事”だからこそ、
ボーナスのたびにこう考えます:
✅️今、大切にしたいものって何?
✅️1年後、家族としてどんな形でいたい?
✅️今回のお金は、その一歩になっている?
“数字”に左右されずに“価値観”でお金を使う。それが我が家流の、ボーナスとの向き合い方です。
教育費は「今できること」と「未来に備えること」のバランスで
子どもの成長って、本当にあっという間。保育園・幼稚園の費用から始まり、習い事、学用品、将来の進学資金…
教育費は“今”も“未来”も、どちらもコツコツかかってくる出費です。
我が家の教育費の考え方
- 「今の教育費」=月の家計から出す日常費
園の費用、習い事、絵本代、教材、体験費など - 「将来の教育費」=別口座で積立(目的別口座)
児童手当は“全額貯金”を基本に
ボーナス時に年2回、教育積立に上乗せ
銀行口座+証券口座(ジュニアNISA→新NISA)で分散管理
教育費は“家計のゴールじゃない”
よく「子どものために教育費を最優先で!」と言われますが、我が家ではあえて**「教育費=目的ではなく手段」**と捉えています。
子どもが“何を学び、どう生きるか”が一番大事
必要なタイミングで、必要なだけ準備する
親が安心して暮らしている姿も、教育の一部
限りある予算の中で、“今も楽しみながら、未来に備える”。そんなふうに、家族としての教育方針とお金の向き合い方をセットで考えています。
保険は「最低限だけ」でも“備え”になる
夫が消防士という仕事柄、「もしもの時」が現実として身近にあります。だからこそ、保険も「入っていれば安心」ではなく、“本当に必要か?”を定期的に見直すようにしています。
我が家の保険の考え方
- 公務員=手厚い共済制度があるため、無理に民間保険を増やさない
- 加入しているのは必要最小限
⭕️掛け捨ての生命保険(夫)
⭕️自動車保険
⭕️火災保険 - 医療費は「高額療養費制度」など公的制度でカバーできる範囲を優先して確認
保険よりも“貯金で備える”選択もアリ
- 必要な備え(車買い替え、入院費、進学費)を積立口座でカバー
- 保険に「安心」を求めすぎず、貯金の自由度を活かす
- 毎年1回、夫婦で「保険の棚卸し」をする(更新通知のタイミングなど)
「なんとなく」で入りっぱなしにせず、“自分たちに必要な備え方”を考えることが、本当の安心につながると感じています。
非常時のお金の備えは“生活インフラの一部”と考える
消防士の妻として、災害や有事の備えは「いつか」の話ではなく、**“いつでも起こりうる前提”**で考えるようになりました。
特にお金の備えは、物資の備蓄と同じくらい大切だと感じています。
非常時に「あると安心」なお金の備えとは?
- 現金(小銭含む)を数日分、家に置いておく
- 停電時はATMやキャッシュレスが使えない可能性
- 1,000円札・500円玉など細かい単位が役立つ
- 日常用とは別に“非常用口座”をつくる
- 数万円〜数十万円をゆるくキープ(災害や急な一時帰省に備えて)
- 家族の通帳・保険・カード情報は一覧にしておく
- 紙ベース or クラウドに保存(パスワードも家族で共有)
「夫が不在でも回る」仕組みを、ふだんから少しずつ
夫は災害対応時、長期で帰れないことも珍しくありません。だからこそ、我が家ではこんなルールを作っています:
- 毎月の家計の流れは“見える化”して夫婦で共有
- 支払い日・口座の動き・引き落としスケジュールなど
- 子どもの医療証・保険証の置き場所を家族で確認しておく
非常時こそ「ふだんのお金の習慣」が活きる
キャッシュレス+現金併用の習慣
使い道を夫婦で共有する癖
「先取り貯金で残りで暮らす」マイルール
こうした日常の小さな積み重ねが、“いざ”という時に「焦らず動ける力」になってくれると実感しています。
まとめ】数字より“軸”を持つ家計管理を
消防士家庭にとって、安定収入に見えて実は変動が多い現実は、時にプレッシャーでもあります。
でも、我が家では「変動があるからこそ、柔軟でいられる」そんな考え方で家計を整えています。
- 毎月の収入に振り回されない“年間視点”の管理
- 勤務形態を踏まえた柔軟な予算づくり
- 手当やボーナスには“使い道”という意味づけを
- お金を通じて人生を語る「家計会議」
- 教育費は今も楽しみながら、未来に備える
- 保険も貯金も、「自分たちにとって必要か」で選ぶ
- 非常時への備えも、日常に組み込む発想で
数字に強くなくても、管理が得意でなくても大丈夫。
大切なのは「我が家なりの考え方=家計の軸」を持つこと。
この記事が、同じようにやりくりに悩むご家庭にとって、
少しでもヒントや励ましになれば嬉しいです☺
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