消防士の夫が、「転職を考えている」――その言葉に、私は不安でいっぱいになりました。
家族を支える立場として、「安定を手放すなんて大丈夫なの?」「子どもたちとの時間は?」と、次々と現実的な心配がありました。
夜間出動による疲労、職場の人間関係、そして年齢を重ねる中での体力的限界。
それでも「人のために働きたい」という気持ちは変わらず、夫は転職という新しい道を選びました。
本記事では、消防士の夫が転職を決意した背景や、妻としてどのように支えてきたかを実体験ベースでお伝えします。
同じように悩んでいる方が、少しでも前向きになれるように――。
「消防士の転職」を家族で乗り越えるヒントになれば幸いです。
消防士が転職を考えるリアルな理由
消防士の夫が転職を考える理由にはいくつかあります。話を聞くと数年前から考えていたそうです。心・体が壊れる前に相談してくれて良かったです☺
夜間出動と疲労の蓄積
ある日、夫がポツリとこぼしました。
「このまま定年まで働ける気がしない…」
それは、数年越しにようやく言葉にできた本音だったそうです。
若い頃は乗り切れていた夜中の出動も、年齢とともに体に堪えてきます。寝不足の状態で現場に出向き、命を守るための判断をしなければならない。そんな緊張と疲労が積み重なる中、「もし疲れでミスをしたらどうしよう…」という不安に、常に追い詰められていたのです。
実際他の地域では、火災活動や救急業務による事故が発生しています。人の命に関わる仕事だからこそ、夫も何かあるまえに辞めるべきだと感じたそうです。
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職場の人間関係
もうひとつの理由は、人間関係。特に上司からの強い叱責や、理不尽な言動が続いたことで、精神的にも限界を感じていたようです。
24時間勤務という特殊な職場環境では、人との関係が仕事の質や精神状態に直結します。
「我慢していれば、いずれ終わる」そう思ってやり過ごしてきたものの、次第に自分を責めるようになり、疲弊していきました。
新しい挑戦をしたくなった
それでも、夫には「人のためになる仕事がしたい」という強い思いが残っていました。
「今の経験を活かしながら、別の形で社会に貢献できるかもしれない」
そう考え始めたことで、転職への気持ちが前向きに変わっていったのです。

命を預かる現場で培った経験は、これからの人生でもきっと誰かの役に立つ。そう信じています。
安定を手放す怖さもありましたが、「挑戦しなかった後悔」の方が大きくなる気がして、新しい一歩を踏み出しました。
✅転職活動中、妻として抱えた不安とは?
正直に言うと、私は最初かなり不安でした。
夫が心身を壊してしまうくらい大変だったことに気づけなかった後悔と、今までの安定を手放すことへの現実的な心配。
「今の収入がなくなったら、生活はどうなるんだろう」
「次の仕事は今までのような休みがとれるの?」
「子どもたちと過ごす時間が減ってしまうのでは…?」
想像すればするほど、不安は大きくなる一方でした。
でも、夫の目が少しずつ前を向いていく姿を見て、私も「一緒に新しい道を探そう」と心を決めました。
消防士の転職〜転職先のリアルな候補と、夫の変化
実際に夫が転職先の候補にあげているものです。今の仕事に似ているものや全く未経験のものまで様々な職種を調べています。
消防の経験を活かす仕事
夫がまず考えたのは、消防士の経験を活かせる仕事。
警備・セキュリティ業界(危機対応力が活かせる)
防火設備・保守点検業務(防災知識をそのまま活かせる)
安全管理・リスクマネジメント(建設現場や工場での安全管理)
このあたりは比較的スムーズにキャリアチェンジできそうだと感じたようです。
あえて「未経験分野」にも挑戦したい!
ただ、夫はこんな風にも考えるようになりました。
「せっかくなら、全く違う世界にもチャレンジしてみたい」

もともと夫はチャレンジ精神が旺盛です!子どもに頑張っている姿を見せるためにも、と未経験分野も視野に入れています☺
そこで視野を広げて探し始めたのが、
営業職
ITエンジニア(未経験歓迎求人あり)
webデザイナー・動画編集
製造業・モノづくり系
などの新しい仕事です。
最初は戸惑いもありましたが、
いろいろな求人を見ているうちに、ワクワクした表情を見せるようになりました。
「自分にも、まだまだできることがたくさんあるかもしれない」
そんな希望を持てるようになったのが、家族として何より嬉しかったです。
転職活動を始める前に「自己診断」が必要な理由
転職活動をする際に「求人を探すこと」よりも前に、自分を知って、自分に合う仕事を見つけよう!と話しました☺
なぜなら、自分の性格や価値観を理解していないと、「なんとなく良さそう」で選んだ仕事が、後になって合わないと感じることもあるからです。
夫が消防士を目指したきっかけは「安定しているから」でした。
当時は深く考える余裕もなく、「公務員=安定」という理由だけで飛び込みました。
ですが、現場での経験を重ねるうちに、「果たしてこれは本当に自分に合っている仕事なのか?」と感じ始めるようになりました。
だからこそ、次の転職では絶対に失敗したくない。
その思いから始めたのが「自己診断」でした。
夫が実際に使った自己診断ツール
夫はまず、自分の特性を客観的に知るために、自己診断ツールを活用しました。
現在は【doda 転職タイプ診断】を使って、自分の性格や志向から向いている仕事を探っています。
- ツール名:doda 転職タイプ診断
- 特徴:性格・志向性から適職をアドバイスしてくれる
- リンク:公式サイトを見る
診断を受けたことで「自分にはこんな一面もあるのか」と新たな気づきを得られ、仕事探しにも前向きになれたようです。
診断ツールだけでは見えにくい部分もある
診断ツールにも限界はありました。
診断はあくまで「入り口」。自分の人生をどう生きたいかを見つけるには、さらに深く掘り下げる必要がありました。
そこで夫は、本やYouTubeを使って、さらに自己理解を深めていきました。
📘 参考にした本
- 『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(八木仁平)
→「強み・情熱・価値観」から“本当にやりたいこと”を見つけるフレームが役立ったそうです。

八木仁平さんはYouTubeでも診断をしてくれます。本を買ってもやらなそう、、、という方はまずはYouTubeから始めてみてください☺
- 『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』(**トム・ラス(Tom Rath))
→アメリカのギャラップ社が開発した「ストレングスファインダー診断」を受けるためのアクセスコードが本についてきます。
※本を買うと、ウェブサイトで診断を受けられる専用コードが1回分ついてきます(中古本だとコードが使用済みの場合があるので注意)。
消防士の転職〜実際に使っている転職サイト
自己分析と並行して、夫は転職サイトにも登録して求人情報を収集しています。
消防士からの転職では、まず情報収集がとても大事!
夫が実際に登録してよかったと感じた転職サイトはこちらです☺
doda(デューダ)
エージェントによる転職サポートが受けられるほか、自己診断ツール「転職タイプ診断」も活用できます。
▶︎ 公式サイトを見る
自己診断と併せて利用すると、より自分に合った求人を探しやすくなります!
消防士を辞めた人たちに話を聞いてみる
最近、若い消防士の退職が全国的に増えていると言われています。 夫も、転職を考える中で、実際に消防士を辞めた方々に話を聞く機会を持ちました。
リアルな体験談は、ネットの情報以上に説得力がありました。
辞めた後、どうやって次の仕事を見つけたか
辞めるときに一番大変だったこと
辞めた後に感じたメリット・デメリット
など、具体的な話を聞けます。

話を聞いた夫も「自分だけじゃない」と感じ、気持ちがとても楽になったようです。
もし可能であれば、あなたも
もし可能であれば、あなたも
消防士の先輩
元消防士の知人
転職エージェントの経験談
などに話を聞いてみることをおすすめします。 同じ道を歩んだ人たちの声は、きっと大きな励みになります。
家族としてできる支え方
転職活動中、家族として心がけていることは、
話をよく聴く(不安も希望もすべて受け止める)
焦らせず、待つ(夫のペースを大事にする)
小さな前進を一緒に喜ぶ
家計の見直しを進める(万一に備えて)
不安な気持ちももちろんありますが、
「一緒に未来を作っていく」というスタンスで、支えていきたいと思っています。
転職は「勇気ある新しいスタート」
消防士という誇りある仕事を離れるのは、簡単な決断ではありません。
でも、自分と家族を守るために、次の道を選ぶことは決して負けではないと私は思います。
今回の転職活動を通して、夫は「自分を知り、新しい自分を発見する旅」に出ています。
未来にワクワクしながら、一歩一歩進んでいく夫の背中を、私は心から誇りに思っています。
今後も夫の転職活動について発信していきたいと思います。もし同じ様な状態の方がいたら、情報交換などさせてください☺
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